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本ドキュメントについて
本ガイドでは、CDNextで不具合が発生した際の確認観点や考え方について解説します。
CDNextで不具合発生時の確認観点
概要
CDNext を含め CDN を利用した環境で不具合と思われる事象が発生した際には、どの部分で原因となる事象が発生しているのか把握することが最初のステップとなります。
以上の様な構成でCDNext と WAF 間の通信で問題があるのか、そもそも WAF の設定に問題があるのか、などを確認していく必要があります。
補足
■通信の関連性について
エンドユーザーと CDNext 間や CDNext と WAF 間の通信は基本的にそれぞれ独立したものとなります。例えばエンドユーザーと CDNext 間が SSL 通信となっていることはCDNext と WAF 間の通信には相関性はありません。
CDNext のキャッシュ状況の確認
デベロッパーツールでの確認
CDNext ではレスポンスヘッダ内にキャッシュステータスやTTLといった情報を付与する設定がなされています。
Chrome FireFox などのブラウザでデベロッパーツール (開発者ツール) を使うことで、現在どういったキャッシュ状況となっているか確認することが可能ですので、問題発生時の状況把握や設定が正しいことの確認などにご利用ください。
■利用方法
ブラウザ上でF12キーを押下すると下記の様な画面が表示されます。(画像は Chromeで「画面下」に表示する場合のレイアウト)
上記の画面内上部の「Network」 を選択すると対象ページでリクエストしているコンテンツの一覧が表示されます。(何も表示されない場合はデベロッパーツールを開いたまま一度ページを更新してください)
表示されたコンテンツのいずれかを選択する対象のコンテンツについてどのようなヘッダ情報が付与されていたかなどの情報を確認することができます。
次のページでCDNext 独自のヘッダについてご紹介します。
■デベロッパーツール確でレスポンヘッダを確認した画面
CDNext を利用しているページのレスポンスヘッダに付与される CDNext 独自のヘッダについてご紹介します。
「Via」 ヘッダ
こちらのヘッダに「JSTCDN」 という文字列が付与されている場合、CDNext を経由した配信となっていることを示します。
「x-cache」
キャッシュヒット状況を表すステータスが付与されます。
各ステータスの詳細については下記 FAQ をご参照ください。
■キャッシュステータスの詳細
https://support.cdnext.stream.co.jp/hc/ja/articles/360014126252
「x-cache-age」
ヒットしたキャッシュが、取得から何秒経過しており、TTL が何秒に設定されているかを表示します。
『経過時間/TTL (キャッシュ保持期間)』といった形で表示されます。
■レスポンスヘッダの内容
レスポンスヘッダの内容は各コンテンツ毎に個別で設定されます。
キャッシュステータスや経過時間の情報は該当のコンテンツを確認するようにして下さい。
切り分けの方法について
確認観点
問題発生個所の特定のため切り分けの際に実施する確認観点の例を記載します。
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オリジンサーバ直アクセスで同様の事象が発生するか確認します。
CDNext を介さずオリジンサーバへ直接アクセスした際に同様の事象が発生するかを確認します。事象が発生した場合はオリジンサーバ側の影響である可能性があります。確認方法としては「IPアドレス直接アクセス、hosts設定、一時的な DNS 切替」 などがありますが、ご利用の環境で実施しやすいものをご選択いただければと思います。
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別の端末やブラウザで同様の事象が発生するか確認します。
別のPCやスマホ、ブラウザでも同様の事象が発生するのか確認します。事象が発生しない場合は、端末やブラウザ依存の影響である可能性があります。
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別のネットワーク環境で同様の事象が発生するか確認します。
社内ネットワークやVPN接続により事象が発生している可能性があります。別の回線(一般回線、携帯回線) に接続して試した場合に同様の事象が発生するか確認します。
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CDNext を非キャッシュ状態にして同様の事象が発生するか確認します。
CDN を導入することで一番大きな変化がキャッシュを保持するという点になります。キャッシュがサイトの動作に影響しているのか確認するため一度 CDNext で一切キャッシュを保持しない設定(非キャッシュ) にし動作確認を行います。
非キャッシュの設定は下記から可能です。
■非キャッシュ設定箇所
対象ホストの「設定」→「キャッシュ挙動」 タブ→ 非キャッシュ欄「常時」をチェック
事象別の確認方法について
事象例
CDNext でよくあるお問い合わせをいくつか例に挙げそれぞれの確認観点をご紹介します。同一事象でない場合でも観点で問題が解決する場合があるかと思いますのでご参考ください。
-
キャッシュが更新されない
- 更新したコンテンツのタイムスタンプが更新前のコンテンツよりも古い場合があります。タイムスタンプが以前よりも新しいことをご確認ください。
- TTL が切れていない可能性があります。CDNext ではデフォルトでも5分間キャッシュを保持しますので前回キャッシュを保持してからしばらく時間が経過した後に再度ご確認ください。もしくはパージ機能でキャッシュを削除してから再度ご確認ください。
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500系エラーが発生する
- CDNext で障害発生の連絡などが出ていない場合は、お客様環境のWAFやロードバランサなど、CDNextとお客様のオリジンサーバの間に立つネットワーク環境にて問題が発生している可能性があります。それらの環境にて障害発生時の時間帯に問題が発生していなかったかご確認ください。
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キャッシュがヒットしません
- 様々な要因が考えられますが、よくある事象をまとめた FAQ がございますのでこちらをご参考ください。
■キャッシュヒットしない場合の要因について
https://support.cdnext.stream.co.jp/hc/ja/articles/360030301712
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意図したページ (URL) が表示されません
- オリジン側リダイレクト処理が影響していることはありませんでしょうか。
▼よくあるリダイレクト処理
- トレイリングスラッシュ無しから有りへのリダイレクト
- http から https へのリダイレクト
- www 無し FQDN から www 有り FQDN へのリダイレクト
- ブラウザの設定や拡張機能、自社セキュリティソフトが影響している可能性はありませんでしょうか。
お問い合わせ
本ガイドの内容を確認しても不明な点がある場合はお問い合わせフォームより「お問い合わせに関するガイドライン」をご確認の上お問い合わせください。
■お問い合わせフォーム
https://support.cdnext.stream.co.jp/hc/ja/requests/new
問い合わせ受付時間:9:30~18:30 (土・日・祝日を除く)
上記時間外からお問い合わせの場合、回答を差し上げるのが翌営業日となる可能性がございます。あらかじめご了承ください。