Ver.1.00.04
はじめに
本ドキュメントについて
本ガイドでは、CDNext の Vary キャッシュ正規化機能の利用方法について説明します。キャッシュ効率の向上にぜひお役立てください。
Vary キャッシュ正規化機能について
概要
Vary キャッシュ正規化機能は、同一URLで、PC向け、スマホ向けなど、User-Agent によってサーバー側でコンテンツの出し分けを行っている場合に、キャッシュ効率を向上させることができる機能です。
User-Agent によって異なるコンテンツを返却する場合、通常サーバーは Vary: User-Agent というレスポンスヘッダを付与し、クライアントにそのことを通知します。
CDNext を導入したもののオリジンサーバーの負荷が高い、キャッシュヒット (リクエストヒット率、トラフィックヒット率)が低水準である場合など、ぜひ本機能の活用をご検討ください。
CDNext を介したときのデフォルトの挙動
オリジンサーバーで Vary: User-Agent が付与されたコンテンツのキャッシュは、デフォルトでは、User-Agent(通常、ブラウザを指します)ごとに保持されます。
同じ見た目のコンテンツであっても User-Agent が異なればキャッシュヒットしないため、キャッシュ効率が悪くなります。
また、User-Agent には非常に多くの種類が存在するため、特に大量アクセスがある CDN ホストの場合、同一コンテンツのキャッシュオブジェクト数が1万個以上になることもあります。
その結果、キャッシュヒット率が著しく低下、CDNのメリットを生かせずに、オリジンサーバーの負荷増などのトラブルを引き起こす原因となる場合があります。
Vary キャッシュ正規化機能の利用メリット
本機能を使うと、以下のようなキャッシュ効率改善を図ることができます。
設定方法
■手順
設定は以下の順で行います。
- User-Agent リストを作成する。
- キャッシュ挙動タブから、1)で作成した User-Agent リストを選択する。
- CDN ホストの設定反映を行う。
1. User-Agent リストを作成する。
当リストの作成により、キャッシュの保持単位を決めます。
以下は「User-Agent文字列」の正規表現にマッチした User-Agentを、すべて iPhone という User-Agent として扱うリストになります。当リストの追加方法については、利用マニュアルの User-Agent リストの作成手順を参照ください。
2. キャッシュ挙動タブ内、制御リストで 1. で作成した User-Agent リストを選択する。
CDN ホストのデフォルト設定にする場合は、該当する CDN ホストに設定します。特定の仮想パスの固有設定にする場合は、該当する仮想パスに設定します。
なお、「非Vary応答対応」をオンにすると、オリジンサーバーが Vary: User-Agent を返却しない場合であっても、キャッシュ単位を管理することができます。
3. CDN ホストの設定反映を行う。
設定完了したCDN ホストを選択し設定反映をします。
設定反映完了後、オリジンサーバーの負荷、アクセス統計でキャッシュヒット(リクエストヒット率、トラフィックヒット率)の推移を確認してください。
Vary キャッシュ正規化機能に関する補足内容
以下の点について、ご留意ください。
■リクエストヘッダ
本機能の利用時、オリジンサーバーへのリクエストヘッダの User-Agent 情報は以下のように設定されます。よって、User-Agent の環境変数を参照してコンテンツの出し分けをしている場合、参照ヘッダを変更するか、ラベルを考慮した処理に変更する必要があります。
| No | ヘッダ | 値 | 説明 |
|---|---|---|---|
| 1 | User-Agent | User-Agent リストで設定した「ラベル」が設定されます。 | 例) iPhone、Chrome等 |
| 2 | X-Req-User-Agent | 実際の User-Agent が設定されます。 | 例) Mozilla/5.0 (Windows NT 6.3; Win64; x64) AppleWebKit/537.36 (KHTML, like Gecko) Chrome/68.0.3440.106 Safari/537.36 等 |
■アクセスログ
オリジンサーバーのアクセスログに User-Agent を記録している場合、前項で設定されたラベルの文字列が記録されますので、ご留意ください。
なお、CDNext のアクセスログ提供機能(※利用ガイドを参照ください)で取得可能なアクセスログには、実際の User-Agent が記録されます。
■パージ
本機能利用時、正規化対象のコンテンツをパージする場合は、パージ方式から 「ワイルドカード方式」をご利用ください。
「単一ファイル指定」でのパージではキャッシュ削除が正常に処理されないためご注意ください。