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1. WordPressをオリジンサーバーにする際の基本設定
本ガイドラインではWordPressをオリジンサーバーにする際の基本設定について説明します。
はじめに
CDNext で WordPress をオリジンサーバーにする際、デフォルト設定のままですと、CDNを介しても、都度オリジンサーバーにコンテンツリクエストが行われ、様々な問題を引き起こします。
また、エンドユーザー向けのコンテンツは CDN にキャッシュされるべきですが、WordPress 管理画面などは、キャッシュされるべきではありません。本資料ではこれらを踏まえた基本的な設定方法について説明します。
CDNextの導入イメージ
本資料では、コンテンツがそれぞれ下記で公開中の場合を例に説明します。
- エンドユーザー向け:
https://wordpress.example.com/
- 管理者向け:
https://wordpress.example.com/wp-admin/
1-1 WordPressの確認
まず初めにWordPressの確認を行います。
【手順1 エンドユーザー向けページの確認】
ブラウザでエンドユーザー向けページにアクセスし、ページが表示されることをご確認ください。
【手順2 管理者向けページの確認】
ブラウザでWordPress管理者向けページにアクセスし、ページが表示されることをご確認ください。
1-2 CDNextの設定
次にCDNextの設定を行います。
CDNext越しにWordPressのコンテンツを参照できるようにCDNホストを作成します。
【手順1 オリジンリスト設定】
- 「CDNホスト一覧」 より 「CDNホスト追加」を押下して、CDNホストを新規に追加します。
- 「オリジン」を押下します。
- 「オリジンリスト追加」を押下します。
- 「オリジンリスト名」は任意の名前を指定します(WordPressオリジン 等)。
- 「プロトコル」はオリジンサーバーに応じて、選択します。
- 「オリジンリスト」はお使いのWordPressオリジンサーバーのIPまたは FQDN を指定します。
- 「ポート」は、お使いのWordPressオリジンのサーバーのポート番号を指定します(80等)。
・複数のWordPressオリジンが無ければこのままの状態で、「設定保存」を押下します。
・「処理を実行しますか?」で「実行」を押下すると、下図のとおりオリジンリストが追加されます。
【手順2 CDNホスト設定】
- CDNホスト一覧に戻ります。
- 「設定」を押下します。
- 「基本」タブを押下します。
- 「CDNホスト名」は、任意の名前を指定します(WordPressのCDNホスト 等)。
- 「FQDN」タブを押下します。
- 「デフォルトFQDN」は、WordPressのCDNホスト用のFQDNを指定します。(例:
wordpress.example.com
等) ※こちらはFQDNの管理者にお問合せください。
- 「オリジン」タブを押下します。
- 「オリジン種別」は、「お客様オリジン」を選択します。
- 「フェッチプロトコル」は、先に登録したオリジンリストに応じたプロトコルを選択します。
- 「オリジンリスト選択」は、先に登録したオリジンリストを選択します(WordPressオリジン 等)。
- 「Hostヘッダ」は、「デフォルトFQDN」 に設定したFQDNを指定します。(例:
wordpress.example.com
等) ※こちらはFQDNの管理者にお問合せください。
- 「キャッシュ挙動」タブを押下します。
- 「非キャッシュ」で「WordPress ログイン時」をチェックします。(※これにより、管理画面がキャッシュされなくなります)
- 「設定保存」を押下します。
- 「処理を実行しますか?」で「実行」を押下します。
【手順3 設定反映】
- CDNホストをチェックし、「CDN設定反映」を押下します。
- 「選択したCDNホストの設定をサーバーに反映します。よろしいですか?」で、「実行」を押下します。
- 「更新」を何度か押下し、「反映中」が「反映済」となるのを待ちます。
- 「反映済」となれば、CDNホストとして有効になります。
以上で、CDNextの設定は完了です。
1-3 WordPressの設定
次にWordPress (オリジンサーバー) の設定を行います。
CDNext越しにアクセスされるように簡単な設定を行います。
- 「設定」→「一般」を押下します。
- 「WordPress アドレス (URL)」 および、「サイトアドレス (URL)」に、CDNextで設定したデフォルトFQDNをプロトコルから設定します(例:
https://wordpress.example.com
等)。
※管理画面のスタイルが崩れる場合、CDNext管理画面より下記手順をお試しください
1. 「CDNホスト一覧」→「設定」→「キャッシュ挙動」 タブ内、「WordPressログイン時」 にチェック
2. 「キャッシュ操作」 → 「パージ」 →パージ方式 「ワイルドカード対応」→パス指定 「*」→ 「パージ」を実行
以上で、WordPressの設定は完了です。
1-4 動作確認
次にDNS設定を行う前にhostsファイルで動作確認を行います。
【手順1 エンドユーザー向けの動作確認】
- hosts ファイルに以下を記載します。
※hostsファイルは、Windows PCであれば通常Cドライブがシステムドライブの場合、C:\Windows\System32\drivers\etc
配下にあります
- CDNextに設定したデフォルトFQDNにプロトコルを付け、ブラウザから何度かリクエストします。
リクエストURL:https://wordpress.example.com/
- ブラウザの開発者ツールなどでレスポンスヘッダを確認し、以下のようなヘッダがあれば CDNext 越しに配信が行われています。
【手順2 WordPress管理者向けの動作確認】
WordPress 管理画面へのリクエストは、X-Cache:
がHITせず、X-Cache-Age:
(キャッシュ TTL) も数値カウントされませんので、その点をご確認ください。もしそのようにならない場合、設定を再度ご確認のうえ、適宜、キャッシュ操作から *
指定でワイルドカードパージを実施してください。動作確認が完了したら hosts ファイルの記載を削除してください。
1-5 DNSの設定
最後にDNSの設定を行います。
- 該当 CDN ホストの「設定」ボタンをクリックします。
- 「FQDN」タブをクリックし、「CNAME情報」項目に表示されているFQDNを元にお客様のDNSサーバー上でCNAME設定を行ないます。
以上で、DNSの設定は完了です。
補足
オリジンサーバーに WordPress を使用される場合、特に以下機能の利用をご検討ください。
■【CDN ホスト設定】 Cache-Control ヘッダを無視してキャッシュ
WordPress は多くの場合、レスポンスヘッダの Cache-Control ヘッダに、非キャッシュ指定 (no-store など)が付与されています。CDNext では、Cache-Control ヘッダ内容に関わらずコンテンツをキャッシュすることが可能です。エンドユーザー向けのコンテンツはキャッシュしてください。「キャッシュ挙動」タブで設定が可能です。
【仮想パス設定】 WordPress 管理画面のアクセス制御
WordPress 管理画面 (/wp-admin
) の仮想パスにはアクセス制御 (IP アドレス、基本認証等)の設定をご検討ください。仮想パス設定の「アクセス制御」タブで設定が可能です。